Tuesday, November 01, 2005

Nirvana最新作:本日発売


昼休みに買いに行きましたSLIVER THE BEST OF THE BOX。マクドナルドでもらったベストバイの1ドルオフのクーポンを2枚使って7.99ドルのセールのこの最新版が5.99ドル。With the Lights Outからの選曲のベストオブボックスとはいうものの3曲未発表テイクがある。Spank ThruのFacal Matter Demo(1曲目:85年の録音)が飛び抜けてレアというのみならず、18歳のカートがパンク少年ぽい若々しい声なのがうれしくて、何度も何度もこの曲をリピートして本日かけていた。アルバム全体を4回くらい立て続けに聴いた挙げ句、Spank Thruだけ20回くらいさらに。Sappyもこのデモは聴いた事無いものでパーカッションがいやにバタバタ耳障りな他はたいしたこともない没テイクっぷりだが、曲の魅力は全く失っていない。もう1曲の未発表Come As You Areのブーンボックステイクもイカしたテイク。この3曲のみでファンはもちろん絶対に、インディーロック好きならこういうアルバムは聞き逃してはいけない。ボックスセットはコアなファンにふさわしい。ニワカファンもこのオムニバス盤なら、荒削りな感じで活動していたんだ、って気づくだろう。商業的に、金になるから出しているわけではないことは、ここまで安く抑えたプライスからも分る。実際メンバーは少しでも多くの人に自分たちのルーツを聴いてもらえたらと入門風にリリースしたのだろうとかなり好意的に私は捉えている。

Sunday, October 30, 2005

アルバム◎ライブ×


仕事中、KCRW(サンタモニカカレッジステーション89.9FM)からかかった1曲Child Psycology。聴いた瞬間一目惚れならぬ一聴惚れしてしまい。KCRWのWebでそれがBlack Box Recorderというバンドであることを知って以来アルバムがまちきれなかった。それまでは7インチ1枚か2枚しかでてないことをしったので7/6にでたばかりのファーストアルバムのEngland Made Meが発売された時は日本にいたので随分おくれての入手になった。3人組-女性ボーカリストSARAH NIXEYにJohn MooreとLuke Hainesが楽器担当の男性達。このLukeって人はどうやら以前The Auteurってバンドにいた。やはりChild PsycologyのLife is unfair. Kill yourself or get over itの歌詞がすごいリアル。SARAH自身フランス人? で自殺に失敗して戻ることのないはずだった現実に戻ってきたことや、イギリスに渡って育てられてた幼少の体験をうたってるのか(アルバムタイトル曲にあたるEngland Made Me)もなにもかも暗い。メロディーが複雑なのにシンプルに聴こえる。PortisheadがMazzy Starと出会って絶望に満ちたような女性SARAHのボーカルは魔力に溢れている。

ライブの期待も大きかったのだが、最近のバンドには珍しく、BGMに流れるリズム、効果音などがウチコミというか、ライブでは毎度同じものを使っているのだろうと推測される音で、とてもシラけさせるものだった。サラ自身は小柄でかわいい感じの人。何ぶんショウ慣れしていないステージパフォーマンスなのと、ショウ自体カッコ悪いので、バンドのメンバーにもっと意見を言えるプロデューサーみたいな人はいないものかと首を傾げた。良い曲をもっていて、メンバーたちのルックスは美しいのに、全体にしまりのないパフォーマンス。アルバムを聴くだけで生を観ない方がイメージが崩れない。

Friday, October 14, 2005

初のジャケ買い


みたまんまのHole。楽曲の素晴らしさからLive Through Thisは必聴盤であることはあたりまえなのだが、ありゃあ出た時期がどうしてもカートの死と重なり、聴くのがつらくなってしまうので(カートがほとんど書いたんじゃないかって曲ばかり?)あえてファーストのPretty on the Insideをピックしたい。私はこのアルバムをナント初めてのジャケ買いってやつをした記念盤でもあるのだ。タワーでnirvanaが見つかったとき一緒にこのアルバムもNevermindといっしょにかったのだ。スッゲ〜偶然。作り話ではない。Holeなんてバンド全くしらなかったし、パレスでHoleがnirvanaの前座を務めるって知ったのは当日だったし、本当に運命の出会い。Jill Emeryのバックカバーの絵を私はこよなく愛してる。91年10月のことである。CDジャケにしてもらってるサインはドラムのキャロラインのもの。LPにはコートニーとエリックにしてもらった。

アルバムはとくにエリックのスライドギターのようなノイズギターが心にグっとくるものがあるのと、コートニーの叫びがスゴイ。ガッツから叫ぶカート並のパワー。オソルベシ。Teenage WhoreもBaby DollもMrs. JonesもPretty on the Insideも入ってる曲すべてイカシテル。このころのコートニーはスゴカった。カートと結婚したらスゲーカップルになるなってフト思ったりしてた。本当に! 余談だが、マッドハニーのコンサートの時にキャロラインはスティーブターナーと良い仲で楽屋で彼女は私にとってもやさしかった。コートニーは悪い女だね現在も。カートのドラッグに対してあそこまでバカヤロウ呼ばわりしてたくせに自らも抜けられずに牢屋入り。ダメ人間のままなところはカートの死を否定など出来やしない。フランシスのコメントを聞いた方がいいね。不名誉な事で有名な女優であって欲しくないってさ。

Thursday, October 13, 2005

イハを誇りに思う


Siamise Dreamも名曲がいっぱいはいってたけど、コチラのMellon Collie and the Infinite Sadnessも濃い内容。3曲に1曲はとてつもない才能ハジケタ、ビリーコーガンの悲しみ溢れた2枚組。by starlightで聴かれるDead eyes, dead eyses, are you just like me? なんて歌詞はAll Apologiesのビリーヴァージョンてな感じでゾクゾクもの。いくつかある10分を超えるような大作も苦もなくあくまで美しく聴かせてしまうあたり、Smashing Pumpkinsでのロックはココで終わったかのような完成した感のある作品。

このアルバム以降は思考錯誤に陥ったかのような作品を重ねる。まるでPrimal Screamのアウトテイクくらいの出来映えのものを乱発して終わるバンド活動。ビリーコーガンもジェームスイハもソロアルバムは退屈で聴くに耐えない代物。ZWANも短期間で解散したし、きっと将来ここで聴かれるロックに立ち戻ろうとメンバーが思いを重ねられれば、再結成もされるだろうが、魅力的な曲を書く才能がまた開花するのかは疑問。それにしてもイハが日系アメリカ人としてここまで人気の出たバンドでギタリストとして活躍していたのを誇らしげに感じた。

Tuesday, October 11, 2005

これもアルビニサウンド


PJ Harveyは出すアルバムごとにレベルが上がっていく。nirvanaファンに聴き入りやすいものとしてはこのセカンドにあたるRid of Me。ご存じSteve AlbiniによるRecording。アルビニのおもしろいとこはProduced byでなくRecorded byなんだよね。自分でもいってるけどアーティストの生感覚をレコードするにすぎないことしかしてないからだって。音の質感がIn Uteroみたいなのはアルビニサウンドってのを確かに感じることができるので不思議なものだ。つぶやくようなボーカルでギターとともに始まるRid of Meから最終曲のEcstasyまで音のエクスタシーにひたれる。だいたい静から爆音へという流れの曲ではグランジの影響? それでも彼女自信のなかでそういった音楽も消化してただの一つの表現として利用してるだけっていう能力の高さもMan-Size SextetやMan-Sizeといったドラマチックな絵画をみてるような美しい曲を聴いてしまうと納得せざるを得ない。このアルバムまでは、彼女はギターをもってステージにたったロックスター。これから先のアルバムは特に内向的に暗く自分をじっと見つめるようなヤヤもすれば宗教感が強い作品を発表していくのでストレートにポップロックとしてこのアルバムを楽しもう。

アルバムが出たばかりのころ、ジェイレノのショウにゲスト出演して、イギリスの田舎で母と暮らしていて羊の面倒をみていると話していた。ソロでエレキギターを弾きながらRid of Meを披露。TVライブにも関わらず彼女からオーラが出ているくらいの熱気を感じるパワフルな演奏に何度みても鳥肌ものだった。どのアルバム聴いてもPJはnirvanaに次ぐベストであることは間違いない。

Monday, October 10, 2005

Lo-fiガレージサウンド


Pavementの出したマイルストーン。SLANTED AND ENCHANTED。私がHoleのERICとほんとうにたまたまTeenage Fanclubのコンサートで観客として会った時、最近どんな音楽聴いてるか尋ねたら、Pavementってバンドを気に入ってるんだって言ってたのをしっかり覚えておいた。91年のFairfax Highschoolのコンサートの時。このアルバムでPavement熱にウナされたことは言うまでもない。そしてメンバーの名前すらこのアルバムではあかされてなかったので、初めていったLong Beach、今はなきBogart'sでのライブ。オイラの前によっぱらったオジさんがステージからオイラの両肩に手を置いて前転しやがってナンジャこのジジイとおもったらPavementのドラマー、ゲイリーだったということがショウが始まって判明した時は本当に驚き。

このアルバム。全ての曲がイイ。Velvet Undergroundのメロディセンスを伝授されたような音に、歌い方までヘコヘコドゥイラゲンみたいなルー・リードのようで、たまらない。ちなみに私たまたま日本に帰国した時Pavementが渋谷のクワトロでライブするってんで行った。ショウが終わってステージにいるSteve(シンガー)にBogart'sで撮った私とメンバーのツーショット写真数枚を渡したら。さっと封筒の中身をみてThanks for the photosと私に向かって丁寧にお礼の言葉をかけてくれた。それにしてもけったいなのは、セキュリティーをしていた日本人の若者、というかクワトロのスタッフかもしれんが、彼等のブったまげるほど気分の悪い態度。ステージのフロアに貼られてる「セットリストください」っていったら、だま〜ってペリっと剥がして自分でとりやんの。せいぜいスミマセン私も公私混同ではありますが頂きたく思いますくらい言えっつうの。

Sunday, October 09, 2005

殺人事件簿アルバム


芸術的作品ばかり次々に発表していくNick Cave and the Bad Seedsの中で、コンセプトアルバムとして殺人を扱ったMurder Balladsは音も詞も子供には聴かせたくない大人の音楽。低く闇の向こうの闇からハリのある声を出すNick Caveの存在感と、EINSTURZENDE NEUBAUTENのリーダー、ギターのBlixa Bargeldの叫びと殺人ギターも堪能できる。別世界の哀しくもあり激しくもある殺人の現場や実際にあった殺人事件をたんたんと歌っていく様がカッコイイ。「殺人を描写するだけにとどまってるところがクソラップとは違うだろ」と、ロッキンオンのインタビューでNick兄さんいってたが、その通り、Copを殺せだの誘導めいたことなど一切言ってない。しかし物凄い迫力を全曲に渡って保っている。あと忘れてはならないのはPJ Harveyがゲストで招かれていること。カイリーミノーグもゲストで歌っているが、こちらはビデオクリップが美しいのでそちらもお薦め。

このアルバムでMTV Music Awardsにも受賞が決定されたり出演も要請されたが、全部頑に拒否したレターを彼のホームページで読んだ。一方で、テレビ出演やメインストリーム好きな観衆に出てくるのが大嫌いのようなアングラな人がフェスティバルに出るのは今ひとつピンとこないのだが。ローラパルーザに行った時は、遅れて会場のCal State University, Dominguez Hillsに到着したものだから肉警部のステージは半分しか観られなかったという苦い思い出がある。